いじめに耐えるよりも

介護職は、ケアマネージャーや介護福祉士といった資格を持った人が現場のリーダーとなることが多い。そこで、厳しい指導と「いじめ」の区別が難しいケースも少なくない。たとえば、まだ施設に入って間もない派遣社員に対して、ベテランの介護士や職員がきつい口調で言う場合に、「いじめ」か「指導」かは受け取る側の主観であることが多い。

これとは異なり、上司である立場を利用して理不尽な仕事の割り振りをしてくる場合や残業をするように強要されるといった事はハラスメントである可能性が高い。こういった場合の対処法は、理不尽な言動の上司よりも上の役職の人に相談をするという方法だ。職場の環境も管理することが仕事である上司なら、派遣社員であっても相談にのってくれるケースが多い。しかし、キャリアの長い職員や正社員の影響力が強い環境の場合には、派遣社員の訴えには消極的な職場も存在する。そういった状況の対策としては、労働基準監督署に状況を説明することを勧める。労働基準監督署からの指導が入れば、施設の役員のほうに指導がいくため、正社員であっても何かしらの指導を役員から受けることが多い。

しかし、人手の少ない職場であったり、立場上役員でも指導が難しいという場合にはペナルティらしいものがなく終わってしまうという場合もある。そういった場合には、転職も視野に入れることを勧める。いじめに耐えるよりも、環境を変えるほうが身体的にも精神的にも楽になる。