介護現場でありがちないじめの実例

介護の現場において、もっともいじめのターゲットになりやすいのが派遣社員だ。老人介護の仕事は性質上ルーティンワークになりやすく、ストレスも多い。また、介護施設に直接雇用されるパート、正社員と違って雇用関係が間接的な派遣社員は施設に溶け込むまで時間がかかるのも理由のひとつだ。もちろん介護は入居者やその家族から感謝される機会も多く、やりがいのある仕事といえる。一度スキルを身につければ、全国どこに行っても仕事ができるのも大きな強みである。

派遣社員の立場が不安定であり、いじめの対象になりがちであることは介護の世界に限らずどの職種でも共通だ。だからこそ派遣社員として働くのであれば、いじめの対処法を知っておくに越したことはない。介護におけるいじめは、大きくわけて2種類ある。既存の職員とコミュニケーションがとれないケース、仕事を次々と任されるケースだ。無視や間違った指示をされることへの対策は、仕事に慣れるまで笑顔で積極的に話しかけることだ。人間の心理には返報性の法則というものがあり、相手から受けた言葉や態度をそのまま返したくなる性質がある。

好意的に接してくる相手にいやな態度を取ることはいじめる側にとってストレスなのだ。笑顔で話しかけ続けていれば態度は軟化する。仕事を次々任される場合はむしろ仕事を覚えスキルアップするチャンスだと捉えよう。介護の仕事では経験があればあるほどスキルにつながる。最初に触れた通り、スキルを手にしてしまえば好きなタイミングでの転職も可能なため、精神的にも余裕ができる。